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| FUTIQUE MANAGEMENT 長谷江利子さん(2003/5/21更新) | JAPAN |
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現在のお仕事について DJ木村コウのマネージメントを中心に活動するフューティーク・マネージメントに身を置いている私の仕事は全体的にアシスタント的なものでして、核となる部分は私の上司がキムラコウと相談しながら決め、その後のもろもろを私が引き受けます。どこかの町でDJのブッキングが決まったら、交通手段や宿泊の手配をしたり、現地スタッフとフライヤーデザインや当日の段取りまでのやりとりをしたり。そのほか雑誌・ラジオなどメディアからの取材依頼の対応も私の仕事です。取材内容や出るタイミング、告知事項などを担当者と相談、必要な手配をします。いわゆるデスクといった感じでしょうか。またフューティークではVJ E-MALEやDJ TANZAWA,そしてトミイエサトシの日本国内のマネージメントもやっているので彼らの周辺のもろもろケアもやってます。 あと海外からアーティストを招聘することもあって、これまでにTHE SHARP BOYS、JOHN DIGWEED, PHIL THOMPSON (MOONFACE), 最近ではTHE LOW END SPECIALISTSを招いてイベントをやりました。高校のときに留学していたので覚えた英語を使って海外との事前の交渉や日本到着後のアーティストのケア、アテンドもやります。英語を使うという点ではキムラコウを逆に海外へ売り込んだり、海外でのDJが決まったら細かい詰めをし、現地へ同行することも。海外で行きたい所があったらウチのアーティストを売り込んで仕事にすればいいんですね(とか言いつつそんなに上手くいく訳はないんですが・・・)。 フューティークで働く前は… フューティークで働く前はFMラジオの仕事をしていました。神戸で学生の頃やっていたバイトがきっかけでそのまま就職したのですが、メディアの仕事がしたいというよりはもともと音楽に携わる仕事がしたかったので昼間のワイド番組や祝日特番のADや原稿書き、取材などはたしかに面白かったし勉強になることも山ほどありましたが、だんだん「なんか違うなー」と思うようになっていきました。しかも上京してまもなく、95年頃でしょうか、リキッドルームで久保ケンジさんがやっていた(そのことはずっと後になって知りましたが)CLUB VENUSや、よくわからずにYELLOWなどへ遊びに行くようになってそっちのほうが楽しくてしょうがなかったのです。学生の頃(ディスコではなく)クラブへ毎週のように踊りに行っていた時期があって、踊ることの楽しみは知っていたのですぐにハマったのと、当時ちょうど「テクノ」という言葉が世に溢れ始めた時期で(たしかその年の流行語として「現代用語の基礎知識」に掲載されませんでしたっけ?)私にとって新しい音楽だった“テクノ”にものすごい勢いで傾倒していきました。とにかく爆音を体で感じながらフロアで踊っていることが楽しくて楽しくて“ああ一生こうやって踊っていられたらどんなに幸せだろう!”とよく思ったものです。ドラムンベースにも一時期異常にハマりましたが、全く同じ理由です。ドラムンベースは体で感じて自分がリズムに乗ったとわかる瞬間、カッコ良さが初めてわかる音楽だと私は思うので。 今のお仕事に出会うキッカケ 一方、ラジオ番組制作の職場では意外にもクラブへ普通に通う人間はほとんどいなくて(今も同じ状況のようです。あんなにも情報の最先端、文化発信を担う立場にいる人たちなのに、クラブに通じている人は意外と数少ないのです、残念なことですね。)、私はいつのまにかテクノ、ダンスミュージック、クラブシーンの事情通として会社の中で“クラブ界代表”のようになっていました。 そんなおり、私が所属していた制作会社がMINISTRY OF SOUNDのラジオ番組を日本でオンエアすることになり、番組の解説ができるプレゼンターを日本人DJの中から選ぼうということに。そこで私が「木村コウさんがいいと思います!あの人はパーティに合わせて全然違うジャンルをかけられるマルチなDJで必ずお客さんを満足させてる凄いDJです!」と大プッシュ。そして当時ほとんどなかったDJ MIXかけっぱなしの番組をJ-WAVEで制作、放送するというチャンスを得ました。番組の内容は毎週MINISTRYから送られてくるジャンル違い3DJによるMIX3本に木村コウによるスタジオでのMIXを足したものでしたが、MINISTRYから送られるMIXもけっこう錚々たるDJが提供してましたし、キムラコウによるMIX部分はより“日本のラジオ”ぽいことをやってまして、例えば「バレンタイン特集」とか「失恋特集」、またはゲストDJを招いてインタビュー(雑談)してみたり。おもしろい番組でしたね。他では相変わらず奥様番組やリクエスト番組の制作にたずさわっていた私にとってMOSは“これこそが私のやりたいことだ”と再確認させてくれる場でした。 仕事はとにかく忙しくて何よりもあまりの多忙さに自分の時間がなくなり、常に不調で“一体なんのためにこんなに働いているのか?”と楽しみや目的を失ってしまっていました。こうなるとダメですね。ちょうど同じ時期にMINISTRY OF SOUNDが終了することになり、この仕事している意味なくなっちゃったということでラジオの世界を去りました。 「天職」 ちょうど「MIXWORK VOL.2」のリリース前で忙しくしていたフューティークでお手伝いをするうち、流れで今の立場に。思えば私の人生はその場その場で目の前にある選択肢の中から最もいいものを選んで進んできてます。夢に向かって物凄い努力をしたとかではなく、やりたいと思うこと、やっていて最も楽しいと思うことを純粋にやってればおのずと目の前にチャンスが来るような気がします。それを見事に体現しているのが木村コウであり、トミイエサトシであるとずっと思っています。私の人生のロールモデル(お手本?)としてあの2方以上に強力な人物には未だ出会っていません。しかも二人ともあまり気にもせず、好きなことをやっていたら流れで今のようになった風で「努力」とか「忍耐」といった古い日本が大好きな倫理観から離れています。大人になってやっと“そんなにがんばらなくてもいいんだ”と気づいて肩の力が抜けたというか、生きていることがより楽しくなったなあと感じています。 ところでDJマネージメントという仕事は非常に裏方な仕事で、ラジオ制作に似ているところもあるなと思います。ラジオをやっていた時にいつも言われていたのは、私がどんなにミスをしたとしても泥をかぶるのは結局オンエアで話しているDJなんだということ。原稿の誤字脱字、タイミング出しの失敗、オンエアする素材の編集ミスなどがあったらオンエア上で謝罪するのはDJで、自分の失敗でもないのに謝らないといけなくて、さらにカッコ悪く見えてしまうのも彼らです。その分、お給金もスタッフよりもらえるわけで、そのギャラの中にはそういった責任、自分以外の人の分までしょわなくてはいけないリスク代も入っているんだと認識してました。今やっていることも似て非にあらず、何か私がやらかしてしまってカッコ悪く見えるのはキムラコウであり、トミイエサトシであると思っています。 もうひとつマネージャーとして人の世話が好きかどうかってことも素質として大きいのではないかと思います。以前、この仕事を始めてまだ日が浅い頃、ダイアン・シャーラメインが来日し(トミイエのアルバム’FULL LICK’リリース時)、彼女のマネージャーが言ってくれたのは「私、子供の頃から誰かの心配や世話ばかりしてきた。それが楽しいし、相手から感謝されるととてもうれしい。そういう人の世話好きが、今度はお金をもらってその世話好きを仕事にしちゃったというのが私たちの職業じゃないかしら。自分の働きによってスムーズに物事が進んだり、より良い結果になるとやりがいを感じる。」ということで、うーんまさにその通りだ!と思ったのを覚えています。いずれにしても私は昔から裏方の立場に憧れてきたので、今やってることはまさに天職というか夢がかなった仕事だと思ってます。 もうひとつ天職だと思う理由は私が未だにクラブが大好きだということです。仕事柄しょっちゅうクラブへ行きます。だいたいみんな若い頃に毎週のようにクラブに通うと20代後半にかかって「まだクラブなんて行ってんの?」と自分から言い出してしまうほどパッタリ出かけなくなる人が多いですが、それはそれで飽きるまで行き尽くした、遊び尽くしたということで理解できないことはないです。すっごく残念なことだと思いますけど。でも私は自分でも驚くくらい、クラブに飽きないんですね。多い時は平日のパーティに顔を出し、週末は複数ハシゴするので1週間で7つくらいのクラブイベントに行く事もあります。でもバーで酔っぱらっていることもあれば、2時間ぶっつつけで踊ることもあるし、そういう時は今でもフロアで踊りながら幸福感をかみしめ涙が出そうになることもあります。キムラコウがよくダンスミュージックのことを“音が3Dのように四方から感じられる音楽”と言いますが、あの環境の中でビートだけに体が反応しているときはランナーズハイにも似た幸福感があって(ちなみに私はいつもアルコールのみでアガッってます)それを体験したことある人だったら、いったんダンスミュージックから離れてもまたいつかクラブに戻ってくることが出来るでしょう。 音楽の楽しさ ここ最近でめちゃくちゃ楽しかったー!と思ったのはJUNKIE XLのライブ(THE OCEAN @ リキッドルーム)。それ以前にJUNKIE XLのインタビューの通訳を2回ほどやってたので、今回のニューアルバムがどのようにして出来たか、どんな気持ちや目的を持って取り組んだのか、JUNKIE XLがこれまでにどんなことをしてきたのかなどを知っていたので、ライブを倍以上楽しめました。そして改めてメディアの大切さをそこで再確認。音楽は純粋に楽しめばいいから特に知識なんて必要ないし、知識が音楽の評価を邪魔することも確かにありますが、あのJUNKIE XLのライブは前知識がなかったとしたら、あそこまで楽しいと私は思わなかったでしょう。このサイトを見ておられる方にもそれ以外の方にも是非お薦めしたいのはもっと雑誌やメディアを活用しましょうということ。アーティストのインタビューや彼らの背景を知るとより一層彼らの作品を楽しめるし、深みが増します。キムラコウのパーティダイアリーも同じ(以前からキムラコウのウェブサイトで毎回イベント後にキムラコウが感想を書くコラムが続いています)で彼が何を思って一夜の流れを作ったり、ある曲をあるタイミングでかけるのかがわかるとやっぱり「ふーんなるほど」と思うところがきっとあると思うので、これまで以上にパーティが楽しくなると思うし、パーティのあとには「キムラコウはどう思ったんだろう?」と思いながらコラムを読む楽しみが増えるんではないかと。 ということでこのSPACE Zや雑誌(LOUD, FLOOR.NET, REMIXなどなど)をもっとたくさん読んでみてはいかがでしょう。 http://www.futique.com |
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